Hjem Studio:80個の試作からシーズン量産へ
コペンハーゲンのリゾート・ライフスタイルブランドがムードボードとともに80個のみの依頼で訪れました。10営業日で実物サンプルを発送し、32日で試作生産を完了。以后、毎シーズン同じアトリエで新しい工芸を追加しています。

要件
コペンハーゲンとストックホルムに取扱店を持つ独立系ブランドは、汎用品ではなく職人らしい最初のトートを求めていました。参考は16ozキャンバスにマダールートとテラコッタのスザニ野花モチーフ。制約は商業面で、売れ行きを見る前に大きな初回発注はしないというものでした。
当社の対応
- 野花モチーフをデジタイズし、マダールートとテラコッタのラボディップを作成して、生地を裁つ前に配色を確定しました。
- 10営業日以内に実物サンプルを納品し、ブランド承認後に試作生産を開始しました。
- 80個を手作り一点物ではなく生産ラインで32日かけて製造し、再注文時と同じ品質としました。
- パターンと刺繍データを保管し、各シーズンの追加は承認済みベースを再利用します。
この事例が示すこと
- 業界慣行未満の試作でも実際のラインで生産できるため、承認した品質がそのまま量産品質になります。
- ひとつのアトリエが刺繍・シーグラス・竹を同一QC基準で扱えば、複数工芸のレンジは容易になります。
パイロットが実際に検証したこと
80個のパイロットは市場テストではなくプロセスのテストでした。Hjem Studioはこの形がコペンハーゲンで売れることをすでに知っていました。分からなかったのは、東莞のアトリエが複数カラーにわたり植物性アカネ染めのロットを安定させられるか、ステッチ張力がショールームではなく1シーズンの日常使用に耐えるかです。
答えはパイロットではなく再注文に現れました。80個のテストとして始まったものが、シーズンあたり約1,200個、4回の再注文、18か月のパートナーシップに成長し、そのすべてが同じ型紙ブロックと同じ構造の上で進んでいます。写真ではなく密閉実物を送ることの商業的価値はここにあります。承認済みサンプルが基準として残るため、新しいシーズンは別の開発ラウンドではなくそのサンプルから始まります。
参考にすべき判断がひとつあります。ブリーフにモチーフだけでなく染色方法と金具を明記しました。染色の挙動と金具仕上げは、パイロットと再注文の間で最も動きやすい2つの変数であり、これを最初に決めたからこそ、営業日10日の密閉サンプルと32日のパイロット生産が楽観論ではなく達成可能な日程になりました。
よくある質問:MOQ・試作・納期
この案件についてバイヤーから最も多い質問に、簡潔にお答えします。
- このパイロットが80個から始まった理由は?
- 80個は、未検証の染めロットでの初回発注としてブランドのエクスポージャーを低く抑えられる大きさであり、社内判断ではなく実顧客で sell-through を読める大きさでもあります。50個の下限に近いため、パイロットも量産と同じライン、同じAQL 1.5検品基準で実施しました。
- 染めロットはどう安定させましたか?
- カラー間で継ぎ足さずに発注全体で1つの染めロットを確保し、目視ではなくPantone TCX基準で染浴を測定しました。単価は少し上がりますが、同じ型の2色間で色が切れるという、植物染めで最も目立つ失敗をなくせます。
- この案件はまだ続いていますか?
- はい。同じ型紙ブロックで関係が続いており、最初のパイロットの密閉サンプルが今もカートン検品の基準です。そのサンプルを保管しておくことが、再注文を新規開発ではなく再注文にしています。
生産・カスタムのよくある質問
この案件の最小ロットは?
試作は80個で、まず実物サンプルを製作しました。公表している最小ロットは1デザイン50個のため、80個は低ロット対応の範囲内です。
シーズン展開で刺繍と編みを混在できますか?
可能で、色承認・QC・輸送を複数工場に分けず一案件で統合できるため、通常は総コストが下がります。




